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日々の出来事や萌え語り等。偶に鬱状態になるので御注意下さいませ。
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ファラオへの復讐を誓って地下神殿に逃げ込んでいた
死霊達を連れて王宮へと向かった。
俺からすべてを奪った憎きファラオの首を持って帰れば
きっと一族の皆も、リョウも喜んでくれると思ったから-・・・。






「あーあ。上手くいったと思ったのになぁ・・・」
暗く昏い闇の中で自虐的に笑う。
一族も愛する人も、己自身も守れないなんて・・・
こんなに自分が無力だったなんて思わなかった。
何の慈悲なのか歪な神様に見入られたようで、
俺はあの世でリョウと再開する事すら出来ないでいる。
「なぁ、大邪神様よぉ千年アイテムは所持者の願いを叶えられるんだろう?
だったら俺様の願いだって聞き届けて貰いたいんだがなぁ」
其の闇には自分しか居ない。他に有るものは無機質な闇だけだ。
其の何も無い闇の中で低い声が囁く。
「随分と今更だな。ファラオを巻き添えに死ぬ事が出来て
まだ他に望む事が有るとでも言うのか?」
「俺はそんな事願ってねぇ。
ファラオを巻き添えにしても結局それじゃ勝った事にならねぇ。
言ったよな?ファラオは俺と同じように肉体は死んでいるが魂は生きている、と。
だったら奴との勝負にはまだ希望が有る。
俺は俺の手で如何にかなる事を願う程馬鹿じゃねぇ。」
「ならば何を望む?」
無感情に問われてバクラは重力を完全に無視したその空間で
態勢を整えて答える。
「リョウと会わせろ。どんな形ででも良い。今度こそちゃんと伝えるんだ。
俺の・・・俺様の本当の気持ちを・・・」
「・・・まだあの小娘の事を忘れていなかったのか。」
「たりめーだろ。・・・で、如何なんだよ?出来るのか?」
「そんな事、我の手にかかれば簡単な事だ。
その願いで良いと言うならば此の千年リングに願って見ると良い。
さすれば必ず貴様の願いを叶えてくれるだろう」
大邪神の言葉に従い、バクラは千年リングに願った。
何が有ってもリョウに伝えなければ・・・其れだけがバクラの願だった。





バクラが千年リングに願ったあの日から月日は流れ、
3000年が過ぎようとしていた。
闇と同化しかけていたからか意識はぼんやりとしていた。
もう時間感覚すらも薄れつつある。
肉体を失った事で自分が人間であった事実すら忘れてしまいそうになる。
千年リングの宿主候補だった人間はは悉く(ことごとく)
千年リングに拒絶され炎に焼かれて死んでいった。
ファラオへの復讐も、もう叶わないんじゃないのかと思い始めた時
闇の中に一筋の光が差した。
其れは濁りのない真っ白な、純粋な光。
今迄暗く閉ざされたこの空間に初めて光が差した。
バクラは何が起こったのかと初めての事態に驚く。
「おい、大邪神様、何だこりゃあ!?今何が起こってる!?」
「随分と元気だな、バクラ。新しい宿主が現れたのだ。」
其の言葉に反応してか闇がざわめきだす。
今迄姿形を認識出来なかった大邪神ゾーク・ネクロファデスが
空間の中の闇をかき集めて体を形成しようとしている。
そして目の前に現れた大邪神ゾーク・ネクロファデスの姿を見てバクラは目を疑った。
目の前に居るのは嘗て自分が恋い焦がれた少女、リョウだ。
だがリョウと違い瞳は赤黒く、眉間に皴が寄り、髪の一部は逆立っている。
「此の姿に驚いているな?外を見てみるが良い。」
小さく形の良い唇が小鳥のような可愛らしい声で言う。
白く細い指が指し示した方向を眼で追うと外の世界を見る事が出来た。
其処でバクラが目にしたのは再会を待ち望んだリョウの姿だった。
白い肌、銀色の髪、透き通るような青い瞳・・・アレは間違いなくリョウだ。
「了、どうだい其のペンダントは?」
「うん、凄く良いよ!僕、此のペンダント大事にするよ!」
元気良く答えるリョウ。今は了、と言うらしい。
あの口調も昔の儘で、本当に変わらないものだと思った。
バクラは更に視線をうろつかせて了の私物と思しきものに書かれた文字を読む。
「獏良、了・・・。」
其れは自分と了の名前・・・。
名前も心もリョウと1つになれた気がして
バクラは千年リングから外の世界に出て了に向きなおる。
「リョウ!了!俺はお前が好きなんだ!愛してるんだ!!」
「・・・・?」
だが了は反応しない。
自分が意識体である事をすっかり忘れていて
バクラは言い様のない絶望感を抱く。
何で忘れてたんだろう・・・。
俺は死んだんだ・・・届くわけがねぇんだ・・・。
そう思いかけた時。
「誰?誰か此処に居るの?」
了が視線を四方八方へと巡らせている。
バクラは落ちかけた視線を再び上げて触れられない腕で了を抱き締める。
「・・・俺は此処に居る・・・了・・・。」
了に自分を視認出来ている訳ではないが其れでもバクラは
溢れる涙と感情を抑え込む事が出来なかった。
嬉しかった。
完全に届いていない訳じゃなかった。
こんな形ででも了と出会えた、反応してくれた・・・。
触れる事のない腕を、届く事のない声を、全て了に差し出す。
「会いたかった・・・俺の永遠の宿主・・・・。
もう、此の手を絶対に離さねぇ・・・。」
今度こそ、了を守ろう・・・其の為なら何だって出来る。






 
闇人格×表人格女体化アンソロジー【右隣の女の子】 ばくらプチ告知サイト

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