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日々の出来事や萌え語り等。偶に鬱状態になるので御注意下さいませ。
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体が、熱くて、冷たくて、痛い・・・。
何が起こったのか、僕には理解が出来ないでいた。
歪む世界の中で赤く燃える炎と、血塗れの人が僕を見下ろしている。
「おい、此の娘じゃないのか?バクラがゾッコンだって言うのは。」
「確かに美人だが、肌も髪の色も、瞳の色もこの国もの・・・
いや、此の世のものじゃないみたいで気持ち悪いな。」
「酷い奴だなー。こんなにしといて其れ言うのか?
バクラなら兎も角此の娘は一般人だ。本来なら保護すべきだろうに。」
「良いんだよ。盗賊と一緒に居るような奴だ。
どうせ碌でもねぇ奴だったんだろうよ。」
僕の事、話してる・・・?
この人たちは、僕の事知ってる?
「・・・そんな事、間違ってもファラオの前では口走るなよ?」
「解ってるよ。其れ位さ。」
そう言って其の人は僕の胸倉を掴みあげた。
先刻から血が止まらない・・・もう僕は死ぬんだろうか?
僕の胸倉を掴み上げた其の人は僕を一瞥して、
其れから背筋が凍るような笑みとともに-・・・。
-・・・あ。
其の時僕は思い出した。自分の中から欠落していた記憶を・・・。

次の瞬間、僕は馴染みの有る腕に抱かれていた。





必死に走った。リョウの悲鳴が聞こえた方へ。
元来た道を戻ると王宮兵士がリョウの胸倉を掴み上げて
下衆な笑みを浮かべていた。
気付けば俺は其の王宮兵士を蹴り上げ、リョウを抱いていた。
リョウは虚ろな目で俺を見上げている。
俺は静かにリョウを寝かせ、蹴りを喰らった王宮兵士に止めを刺した。
もう一人の方は目を見開いて、ガタガタと震えている。
殺す前に其奴に聞きたい事が幾つか有ったが
其れももう、今は動でも良い事だった。
俺は震える王宮兵士の首を掴み何度も燃える家や荒れた地面に叩き付けた。
何度も何度も・・・。
叩き付けて、引き摺って、投げ飛ばして、踏み潰して
王宮兵士が悲鳴どころか息すらして無い事に気付いたのは随分後だった。
奴等のの血で体も服も汚れてしまったが、
そんな事は何時もの事。気にする必要なんてない。
静かにリョウの元に近付き、再度抱きあげると弱り切った目で俺を見据えた。
「ば、く・・ら君、き・・・てくれ、た・・・んだね」
弱弱しく声を絞り出すリョウを見ていると
怪我なんてしてもいないのに激痛が走る様な感覚に陥った。
其れでも表情を変えまいと平静を装う。
「ああ、当たり前だろ?お前の声が聞こえたからな」
少しだけ腕に力が籠る。
「あの、ね・・・バクラ、君・・・僕、思い出した・・・よ。」
バクラの片眉がぴくりと動く。
「記憶が、戻ったのか?」
「うん・・・全部思い・・・出した、よ。僕は、売られて・・・いたんだ。
ずっと、色んな国から・・・国へ・・・と・・・・ずっと、独り、で・・・」
其処迄聞いてバクラはリョウの顔を自分の胸に押し当てる様に抱いた。
今迄他人に触れられる事に恐怖感じていたのは
色んな国から国へと売られ、何度も傷付けられたからだと悟った。
リョウは続きを話そうと力を振り絞る。
「だ、から・・・僕は・・・逃げ出し・・・た・・・
僕を売ってた人から・・・・現実・・・から・・・
逃げて、誤魔化して・・・忘れていたんだ」
バクラはもう耐えられなかった。
見知らぬ国で見知らぬ人間に売られて弄ばれて傷付いて・・・
其れで正気を保てる筈もないのだ。
折角此処迄逃げ伸びて自由になったのに、
あの王宮兵士達の所為で以前よりも酷い目に遭ってしまった。
一族を殺され命がけの日々を独りで乗り切っていた自分だからこそ
リョウの気持ちも理解が出来た。
「リョウ・・・済まねぇ・・・俺の、俺様の所為でこんな・・・」
バクラの声が震えていたのに気付いてかリョウは穏やかに笑った。
「う、ううん・・・違う、よ。バクラ君・・・は悪くな・・・い。
だって、僕に・・・生きる事への楽し・・・さ・・を
教え・・・てくれた・・・・の、はバクラ君、だから・・・。
バクラ君・・・と出逢わ・・・なければ・・・僕、は・・・
きっと・・・今みた・・・いに笑え・・な・・・い・・・から。」
そう言ってリョウの手がバクラの頬に添えられる。
「リョウ・・・」
「今迄・・・有難う・・・凄く・・・楽し・・・かった・・・。
約束・・・破って・・・ご・・め・・・・んね」
リョウの声はどんどん小さくなり、言葉も途切れ途切れになっていく。
リョウの其の言葉と血に塗れた笑みを見てバクラは自分の中に渦巻く
得体の知れないものの正体を知ってしまった。
「リョウ!俺様は・・・お前が・・・好きだ!」
だが、其の言葉を言い終える時にはリョウの体は体温を失っていた。
気付くのが、遅すぎたのだ・・・。
闇人格×表人格女体化アンソロジー【右隣の女の子】 ばくらプチ告知サイト

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