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日々の出来事や萌え語り等。偶に鬱状態になるので御注意下さいませ。
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爽やかな朝。
バクラは気持ち良く目を覚ました。
隣ではリョウが眉間に皴を寄せて唸っている。
昨晩の仕返しがきいたのかぐったりと横たわっている。
目を覚ます気配のないリョウの髪を軽く撫でて食卓に向かう。
偶には自分で何か作ってみるのも良いかもしれない。

数分後、絶望的な程まともなものが作れないと言う状況に
手が止まってしまった。
リョウが毎朝毎晩作ってくれている様な
美味しそうな料理が作れないのだ。
思い起こせば料理なんてした事すらなかった。
今迄食事は街の店で済ませていたから料理をする事なんて考えてすらいなかった。
盗賊としての仕事がら手先の器用さにはそこそこ自信が有ったのだが
今の状況を見て其の自信も無くなりかけていた。
そんな時寝室から物音がして、其方に視線を向ける。
リョウが目を覚ましたらしく食卓に顔を出す。
そして此れでもかと言う位目を見開いて此方を見ている。
解ってはいるが、目に見えてそんな反応をされると傷付く。
「よぉ、起きたか?」
「あ、うん。おはよう・・・」
バクラに声を掛けられて我に返ったのかビクリと体が飛び跳ねる。
本当に解り易い奴だなと思いながらリョウの方を見詰めていると
無言でリョウが近付いてくる。
そして食卓に無造作に並べられたものを一口含む。
「・・・此れ、見た目よりも美味しいよ?」
リョウの言葉にバクラの表情が変わる。
「本当に旨いか?」
「うん、見た目はアレだけど・・・味は結構普通だよ。」
「そ、そうか」
リョウは思ったよりも物事をはきはきと言うタイプらしく
言っている事は確かなのだが胸に刺さるものが有った。
最早、下手物(げてもの)と言っても不自然ではない位に
ドロリとした料理を口にする。確かに見た目の割には旨いと思った。
食欲をなくすような見た目だったのが残念ではあるが
食料を無駄にしたくはないので全部食べることにする。
リョウは見た目を気にすることなく次々と食べているようだ。
あの体の何処にそんな大きな胃袋が有るのかと言いたくなる。


朝食の後、リョウは妙に上機嫌だった。
あの後バクラは出掛けてしまったので今は1人で家に居る。
今迄食事はリョウが作っていたからバクラに作ってもらう事など無かった。
だからこそ嬉しかった。
料理はするのも好きだが、誰かに作ってもらうのも好きだった。
後者に関してはそう滅多にある事では無い。
昨晩のバクラからの仕返しで疲労感も取り切れていなかったので
起きたら文句を言ってやろうと思っていたらあの状況だったのだ。
何時も確りしているバクラがあんなに料理に手古摺るなんて、と思うと
喉元迄来ていた文句の言葉も呑み込んでしまえた。
男料理、と言って良いのだろうかと思うような見た目だったが
味は普通位の出来だった。
恐らくちゃんと教えればもっと美味しいものが
作れるようになるんじゃないだろうかと思う。
バクラの作った料理を片づけて、家事をして
余った時間は少し眠ることにした。

リョウが目を覚ます頃にはすっかり日も暮れていた。
随分長い時間眠っていたようで、気だるさの残る体を無理矢理に起こす。
バクラが帰ってくる迄に夕飯の準備をしておかなければと食卓に向かう。
数分後、バクラが帰って来た。
今朝の沈んだような表情は何処へやら、今はニコニコと眩い笑顔を浮かべている。
「御帰り。如何したの?何か良い事でも有った?」
バクラの笑顔の理由が気になって、声を掛ける。
するとバクラは片手に持った袋の中をリョウに見せる。
「凄い・・・如何したの?此れ。」
袋の中には色んな食材がぎっしりと入っている。
料理好きとしては腕が疼く光景だ。
「今朝のリベンジをしようと思ってな。街で仕入れてきたんだ。」
「へぇ、そうなの?でももう夕飯出来てるよ?」
「明日だ。明日の朝こそちゃんとした喰いもん作ってやるよ!」
そう言いながら袋を置くと食卓に並べられた料理を食べ始める。
朝から今迄の数時間に一体何が有ったのかと訊きたくなるような心境だ。
だが、あれだけ言うのだからきっと明日は凄いものを作ってくれるのだろうと
期待に胸を膨らませながら夕飯を食べる。

翌朝、昨日の朝とは比べ物にならない位の料理が出来上がっていた。
比べ物にならないとは言っても下手物の様な見た目から
普通のシンプルな料理の見た目に変わっただけなのだが
昨日の今日で此処迄成長したのかと思うと驚くばかりだ。
「リョウ、食って見てくれ!」
バクラに促される儘、料理を食べる。
「・・・っ!美味しい!!」
心からそう思った。
昨日と唯一同じだった、見た目のよりも味が良いと言う部分は
今日も同じのようだ。其れでも成長が早い事に変わりはない。
バクラの料理の出来に感動したリョウが目を輝かせて言う。
「凄い!昨日の今日でこんなに成長するなんて!バクラ君天才だよ!!」
そう言われて照れながら「当たり前よ!」と返すバクラ。
昨日よりも明るく朝食を済ませて、
バクラがリョウに向きな直る。
「リョウ、あのな・・・」
「何?バクラ君?」
「外に、出てみねぇか?」
バクラの言葉にリョウが一瞬固まるが、次の瞬間その瞳に光が差す。
「え、良いの!?僕、外に出られるの!?」
「ああ、但し俺様と一緒に、だがな。」
「うんうん、良いよ!1人よりもバクラ君と一緒の方が楽しいもんね!」
リョウの言葉にバクラの顔が赤くなる。
「そ、そうかよ・・・で、明後日辺りに仕事が一段落するから
明後日一緒に街にでも行ってみねぇか?」
「うん、行くよ!明後日かー、楽しみだなぁ!!」
リョウは今迄にない位はしゃいでいるようだ。
其れも当然だろう。
今迄外に出る事を禁じていたのだから。
以前の死霊との会話で外に出てもリョウは死霊に殺される事はないと解って
仕事中ずっとリョウと一緒に外に出る事を考えていた。
想像以上に喜んでもらえた事に満足して
その日は当日の事を思い思いに語りあっていた。
闇人格×表人格女体化アンソロジー【右隣の女の子】 ばくらプチ告知サイト

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