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日々の出来事や萌え語り等。偶に鬱状態になるので御注意下さいませ。
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バクラが王墓から戻ると白い少女、リョウが出迎えた。
バクラの言いつけを守り家事をこなし、外出していない事を確認する。
この白い少女、リョウは昨日砂漠でバクラが助けた少女だ。
色白の肌に透き通るような銀髪、深く濁りの無い蒼い瞳・・・
まさに宝石のような少女だ。
この村にはバクラ以外の住人は居ない。
村の住人は王宮に殲滅され、この村も村の形はあっても
その役割は殆ど果たしていない。
此処に居るのはこの村の亡霊だけだ。
そんな中をこの少女一人で歩き回らせるのは危険だった。
外出禁止はそれが理由だ。
「御帰りなさい」
リョウのか細い声がする。
「ああ」
バクラは自分を見上げる蒼い瞳を見下ろし部屋の中に入って行った。

流石女性と言う所だろう。
何処を見ても一点の汚れも無い。
隅から隅まで確りと掃除されている。
まるで新しい部屋の様だ。
「お前、何処かで働いてたのか?」
バクラの問いにリョウは首を横に振った。
何か遣っていたわけでもなく此処まで綺麗に掃除が出来るのも
或意味神業の様に思えた。
リョウは思った以上に家事をこなし、バクラの希望に応えた。
想像以上の行動力に感心しながらリョウに問う。
「お前、何処から来た?」
食事を食台に並べる手を止めてリョウはバクラを見詰る。
「・・・・解りません」
「解らない?」
リョウの言葉に訊き返す。
リョウは俯いて消え入りそうな声で言う。
「・・・覚えて・・・ないんです・・・自分が何処から来たのか・・・」
記憶の一部が無くなっているという事だろうと理解すると
バクラは「そうか」と短く返す。
食事中にもバクラはリョウに関心を抱いた。
リョウは家事全般が得意らしく、料理は其処らの料理人より数段上手かった。
リョウは黙り込んだまま食事をしている。
「お前、料理上手いな」
唐突な言葉にリョウがバクラを見詰る。
ほんの少しだが、体が震えている。
「いえ、そんな事ないです・・・」
リョウの言葉は何処かぎこちなかった。
バクラは席を立つをリョウの肩を掴んだ。
「お前、怯えてんのか?」
バクラ自身何故そんな事が気になったのかは解らない。
だが怯えられていると言う事に不快感を感じたのだ。
普段は感じない筈の事なのに・・・・。
リョウの肩を掴む腕に力が籠る。
「痛ッ!」
悲痛の声を上げたリョウを見て手を離す。
リョウの目には涙が滲んでいた。
如何やら完全に怯えられているようだ。
バクラは不機嫌なままその場を去った。

寝室でバクラは天井を見上げて呟いた。
「何だよ・・・アイツ」
今迄怯えられる事に慣れていて何とも無かったのに何故不愉快になった?
そんな事を考えていると苛立ちが増すだけだと思い寝ようとした時だ。
寝室の扉が開いた。
此処に居るのはバクラとリョウの二人のみ。
無論扉を開けたのはリョウだ。
暗い寝室にリョウの白い体が映えた。
「何だよ?」
短く問う。
リョウは黙り込んで、こちらに歩み寄って来る。
バクラの前に立つと力無くその場にしゃがみ込んだ。
「御免なさい・・・御免なさい・・・」
それは謝罪の言葉だった。
リョウの体が震えている。
「御免なさい・・・・ごめ・・・・さい・・・・」
繰り返される言葉が途切れる。泣いているのだろう。
バクラはリョウの頭を撫でて落ち着かせる。
「もう良い。気にすんなよ」
バクラの言葉に安心したのか「有難う御座います」と返す。
リョウが自分に怯えるのは当然の反応かも知れない。
若しかしたら過去に何かトラウマがあって怯えてしまうようになったのかも知れない。
ならば安心させてやろう。
何時か自分に心を開けるように・・・
闇人格×表人格女体化アンソロジー【右隣の女の子】 ばくらプチ告知サイト

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太陽が照りつける砂漠を紅い盗賊が歩く。
砂漠の砂は容赦なく照りつける太陽によって熱を持っていた。
紅い盗賊が額から滴る汗を拭う。
片手には王墓から奪った宝物を詰めた袋を持っている。
歩く度に金属と金属の擦れる音がする。
俯いて、袋を持ち直すと再び歩き出す。
俯いて顔を上げた時だった。
「ん?」
数メートル先に誰かが倒れている。
近寄ってみるとそれは少女だった。
少女は太陽の日差しを避ける為の布を被っている。
布から覗く細く白い足、人形のような綺麗な顔。
放っておこうかと思ったがこの国では見掛けないものだったからか
少女を肩に担いでクル・エルナに向かって歩き出す。

「・・・・・?」
ベッドに寝かされた少女が目を覚ました。
見慣れぬ風景に戸惑いながらも自分がどんな状況だったのかを思い出す。
確か目的の場所を目指して歩いていて、眩暈がして倒れてしまった・・・
其処まで思い出した時だ。
「よぉ、目ぇ覚めたか?」
少女の体が跳ねる。
入り口の方を見ると其処には紅い衣を纏った男が居た。
「貴方は、誰?」
消え入りそうな声で少女は問う。
盗賊はニヤリと笑う。そして少女に歩み寄る。
「俺様は盗賊さ。それも盗賊王だ。」
その言葉に少女の体が震える。
「あの、御名前は・・・・・」
少女が再度問う。
盗賊は少女のベッドに腰掛けて言う。
「バクラだ。お前は?」
訊かれて少女はおどおどしながら答える。
「・・・・リョウ、です・・・・」
バクラはリョウと名乗った少女の方を見詰る。
白い肌、銀色の髪、細い体・・・
「あの、貴方が助けてくれたんですよね?」
リョウの言葉で視線をリョウの目に移す。
「ああ、そうだ。他に誰が居るってんだ?」
バクラの言葉にそうですよね、と言うとリョウはバクラの瞳を見た。
その目は澄んでいて見る者を吸い込んでしまいそうだった。
蒼い、透き通った瞳にバクラは見惚れていた。
「有難う御座います。貴方の御蔭で命拾いしました。
お礼に何かしたいのですが・・・何か僕に出来る事はありますか?」
リョウの言葉に『僕』という単語があった事に驚く。
「お前、女だよな?」
バクラの問いに目を丸くしたリョウが間を置いて答える。
「僕は女の子ですよ」
「じゃあ何で僕って言うんだ?」
リョウは困ったような顔をして答える。
「昔からの口癖なんです。自分でも何でこんな口癖が出来たのか解らないんです」
バクラはほぅと納得したように頷く。
「お前、礼に何でもするつったよな?」
バクラの問いにはい、と答えるとバクラはニンマリと笑った。
何か悪い事を企んでいるような顔にリョウの背筋に悪寒がする。
「じゃあ俺様の世話をしろ。」
「え?」
想像していた事よりもごく普通の要望に声が漏れる。
「この家の家事炊事は全てこなせ。俺が留守中の時も此処で留守番してろ。
外には何があっても絶対に出るな。良いな?」
「あの、それだけで良いんですか?」
「良い。お前は此処に居れば良いんだ」
バクラの素気ない返答に解りましたと答える。
こうして盗賊王バクラと少女リョウの同棲生活が始まったのだ。闇人格×表人格女体化アンソロジー【右隣の女の子】 ばくらプチ告知サイト

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此処は今迄公開された連載物の小説を置いておく長編小説置き場です。
女性向け、腐向け表現が含まれるので御注意下さい。
連載漫画とは表示形式が異なりますが御了承下さい。闇人格×表人格女体化アンソロジー【右隣の女の子】 ばくらプチ告知サイト

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性別:
女性
誕生日:
1992/06/25
職業:
社会人
趣味:
御絵描き・読書
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